コンコルドが、ついに飛行を終えた。
航空路線就航から27年間、ご苦労様でした。
初めての出会いは、子供の頃のプラモデルだった。
その流線型と直線の融合美、他機と一線を画したそのフォルム、唯一の超音速旅客機というステータス、可動式のノーズに、ちょっとした僕のお気に入りだった。
しかし、その超音速の代償が大きいことを知ったのは後のことだった。
燃料を大量消費し、搭乗人数が少なく、チケットは高価で、厳しい離着陸速度に仕方なく可動式にしたノーズ。
時代にそぐわないのは必至だった。
それでも一部のニーズは確実にあり、路線は継続していた。
2000年7月25日。
厳しい環境下にありつつも大きなトラブルを起こさずに来たコンコルドに、不運が見舞われた。
シャルル・ド・ゴール空港を離陸後2分での墜落。
休航。
復活。
そして、完全休航の決断。
今日、コンコルドはロンドンのヒースロー空港に着陸し、その翼を休めた。
自分が初代なんだぞという、誇りと共に。
次の超音速旅客機がRoll Outするまで、その夢は続く。