妻沼

一体何年振りだろう。
ここでこの空気を吸うのは。

学習院の友人に声を掛けられて、中央・学習院合同合宿に顔を出した。
妻沼滑空場自体が3年振り、合宿となると何年前になるのだろうか。
自分自身グライダーへの思い入れは強くとも、ちょっとした壁を感じて足が遠のいていた。
彼が誘ってくれなければ、それはいつまで続いたのだろうか?

ASKが見えた時、年月が消えた。
R/Wを踏んだ時、あの日の汗が出てきた。
離脱したとき−−−
妻沼の空は変わらない。
離脱高度、
風景、
日射は有るものの高気圧の背面の霞み具合、
赤屋根、青屋根、三洋、太田、、、。

その喜びと同時に、悲しみも感じる。
あれほど手足の様に感じた機体、
計器よりも敏感に働いたケツバリオ、
空域を駆け巡る機体の位置、
大気の中での自分の存在。
息を吸うのが当たり前の様に、当たり前に思っていた感覚。
全てが錆び付いていた。

今までの不義理にして相応の報い。
当然にして当然なのだが。
寂しい。

そして俺は、、、。

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