自転車への思いが非常に共感できる本。
あまりの感情移入に、涙ボロボロ。
自転車乗りの気持ちをとても素直に表現している。
僕は、そんなにレーシーに自転車に乗っているわけではない。
でも、チャリンコを乗り回すのは好きだ。
あの道の向こうには何があるのかを知りたい人間だ。
そんな気持ちが、この作者と同じなのだと知った。
糸魚川ファストランというイベントがある。
八王子から糸魚川まで300km弱を一日で走ろうというものだ。
始まりは、東京湾の水を日本海に注ぎに行く、という趣旨だったらしい。
そしてこの本には、そのオマージュのようなくだりがある。
そこに書かれている思いに、奮えた。
また、自転車に乗りたくなってきた。
新潮文庫。